サツマイモの昔むかし5

サツマイモの昔むかし5

近来畑方第一の作品(1855年)

北永井の船津家に残されている安政二年(1855)古文書には、「近来畑方第一の作品」であるさつまいもの生産地を守るために、さつまいもの苗を仲介商人に売ることをやめるよう取り決めた回状が残されています。
江戸時代の終わりごろになると、さつまいもは各地で作られるようになり、旧来からの特産地にとっては、販路や価格の面で影響を受けてきていました。そこで、他村にさつまいもの生産が増大することを防ぐため、仲介業者に苗を売リさばくことを禁止しようと申し合わせをしたのです。
ここで注目したいのは、さつまいものことを「近来畑方第一の作品」としていることです。この言葉からも、当時の村々が、いかにさつまいもの生産に重きを置き、また、さつまいもから恩恵を受けていたかがよくわかります。
さて、こうした申し合わせにもかかわらず、特産地の憂いを尻目に、さつまいもの生産地はどんどん各地に広まりました。

サツマイモ昔むかし1~6については
発行/三芳町(広報みよしNO.484参照)